調査員No.7979より、秘密組織であるAMEDA会の第一回調査報告。

  「A」・・・秋田 AKITA
  「M」・・・創造 make
  「E」・・・エネルギー energy
  「DA」・・躍動型人造人間 dynamic android
  「秋田が創造する、エネルギーとダイナミックアンドロイド」という意味。

AMEDA会解説1  AMEDA会は、平成元年に雨田建造氏によって創設された秘密研究機関であり、独自の“人造人間工学”を、秋田の労働力や介護支援に役立てようとしていた。

また、新エネルギー開発においても独自の研究をしており、その技術や知識は門外不出とされ、雨田家一族のみが研究を許されているようだ。そのためAMEDA会は世間一般には存在を認知されないように努め、県のみと極秘のプロジェクトを水面下で展開していたという。

 その実績は殆ど知られてはいないが、後継者不足に悩む“なまはげ”に、本物そっくりの人造人間を派遣して見事に祭りを成功させたり、“秋田杉型人造人間”を県に提供し、各種イベントで活躍させているとかいないとか……

【建造氏亡き後のAMEDA会】
 こうして県内の経済活動に貢献してきた組織だが、近年その事情が変わってきた。 創設者で会長の雨田建造の死去により、これまで唯一のスポンサーであった県が態度を一変し、一方的に援助を打ち切って人造人間開発の研究を禁止したのだ。
これに腹を立てた組織でナンバー2だった男“雨田申示(あめだ しんじ)”が“マスター・ゼウス(ギリシャ神話の雷神)”を名乗り組織を掌握。雷神の名を語るその男は、これまでの組織方針を一切変え、攻撃機能を有する人造人間の開発に着手し、海外に代替兵力として売り出す計画を企んだという!

 そして彼は、低価格で量産性に優れた戦闘能力を持つダイナミックアンドロイドの開発を各研究者に求めた。このような人造人間のことを“雷神系人造人間”と呼称し、以前開発してきた人造人間達との差別化を図った。
 こうした組織内の変化に反感を持つ会員も少なからず存在し、脱退して独自の活動を始める者も居たらしいが、そういう行動をとった者がその後行方不明になったり、ストーカー被害に遭うといった事件が発生しているという情報もある。

【誰かを探している研究者Dr.ライデン】AMEDA会解説2
 現在、AMEDA会の科学者の中で要注意人物を一人あげるならば、人造人間開発のスペシャリスト“Dr.ライデン”であろう。手元にある極秘資料によると、信じられないことだが、彼はなんと200歳を超える超老人であり、江戸時代の頃から自分の体を少しづつ改造しながら不老不死を手に入れたという。
彼も雨田家の人間ということになっているが、その容姿は半分白骨化しており、もはや妖怪である。これは私の考察だが、この男こそがAMEDA会の人造人間工学を築いたのではないだろうか?

 彼は自分の研究施設“雷神系人造人間雷電式開発研究所(通称:雷々研)”を持っており、昨年にはコンセントプラグを改造した、汎用型ダイナミックアンドロイド“ビリー”を完成させたらしい(右画像参照)。
常に最前線で活動することを旨とし、管理職を避けて来たことが分かっている。
 最近の彼の行動についてだが、どうやらビリー達に命じて、誰かを探しているらしい。
その人物が誰なのかは分からないが、秋田市内を中心に探しているところが確認されている。秋田市民なのであろうか? 詳細は不明だが、市民に被害が及ばぬことを祈る。


【脱会した研究員達は今…】
 雨田申示氏のやり方に反感を抱いて脱会した研究員たちのほとんどが行方不明となっており、痕跡も消されているため彼らの調査は現時点において続行不能と判断する。 
 次の調査依頼が届くまでには報告できるよう努める。以上